到着すると、お抹茶と羊羹が出されて、格式の高い旅館という印象を受けました。
「草枕」のファンなら「おっ！」と思う演出ですね。

また、部屋が広い！　６畳＋８畳＋８畳のお部屋で、贅沢気分を味わえました。
明治時代の建物ということで、造作が明治の香りを色濃く残していてすばらしい。
庭園も風情があってよい。

夕食の配膳（若い女性と若い男性）はとてもスムーズで丁寧で、さすが老舗旅館と感心しましたが、朝食の配膳係に問題あり。
まだお漬物が残っているのに下げようとする（しかも２回も）。
ご飯を食べている最中なのに、「おかわりは？」と、食べ終わるのを横でじりじりと待っていられてせわしない、
などスタッフによって質にバラつきがありました。

お風呂に関して苦言を。
まず、シャワーの水圧が非常に低いため、髪を洗うのがとても困難です。
実際、他のお客さんは「これでは髪が洗えない」と洗髪を諦めていらっしゃいました。
また、シャワーヘッドがひどい状態で、目詰まりしているのか、
水が本来出るべき方向でなく、横の方向へ出てきて、不快でした。
安宿ならともかく、せっかく高級感のある旅館なのに、こんなに手入れの悪いシャワーヘッドを使っているのはいかがなものかと思います。

それから、お風呂のアメニティが粗末すぎます。
安宿用の最低ランクのリンスインシャンプーでした。
いまどきリンスインシャンプーはありえませんし、
これくらいの価格帯のホテルでしたら、脱衣場に化粧水と乳液くらいは置いてあるものです。
お風呂のアメニティについては、価格と見合っていません。

そして、温泉が夜１０時までしか入れないのにはがっかりしました。朝も７時からです。
温泉宿はだいたい朝６時から、夜１２時までというところが多く、２４時間可能という宿もあります。
これまで多くの温泉宿に泊まってきましたが、
これまでで最も入浴時間が短い宿です。温泉宿を謳っているのなら、１２時くらいまでは入れるようにすべきでは…。

まとめると、
明治時代の建物の風情を楽しむにはたいへんいい旅館だと思います。
ただし、温泉好きが温泉を楽しむための環境については、全くなっていません。
温泉ファンのニーズにも応えられるような改善を望みます。

評価

• 総合2
• サービス4
• 立地2
• 部屋5
• 設備・アメニティ1
• 風呂1
• 食事3

旅行の目的

レジャー

同伴者

家族

宿泊年月

2016年07月