河津　湯ヶ野温泉
明治十二年創業日本秘湯を守る会の福田家さんは、
川端康成先生の代表作の一つ、
「伊豆の踊子」の舞台になった宿です。
２階の部屋にいる主人公が、
対岸の共同湯から裸で手を振る
踊子を見て驚くシーンは、有名ですよね。
「伊豆の踊子」は、１９３３年作の田中絹代さんと
大日方傳さん主演の無声映画を始めとして、
これまで計６本撮影されています。
美空ひばりさんと石濱朗さん（１９５４年作）、
吉永小百合さんと高橋英樹さん（１９６３年作）も、
主役になっています。
私の世代だと、なんといっても
山口百恵さんと三浦友和さん（１９７４年）の
映画という印象が強いですね。
もちろん映画の全作品に福田家さんは、
ロケ地としても登場しています。
館内には資料スペースがあり、
歴代出演者のサインも掲示してあります。
ただ面白いのは、宿のご主人もおっしゃってましたが、
内藤洋子（１９６７年）さんと山口百恵さん主演の
２作品は原作に忠実だけど、前の４作品は、
オリジナルなストーリーが付け加えられています。
８４年前の１９３３年の作品を見ましたが、かなりアレンジされています。
そうそうテレビドラマでは荻原聖人さん（１９９２年）、
木村拓哉（１９９３年）さんも、一高生を演じています。
宿泊した「思ひ出」という部屋は、増築した時に川端康成先生が、
最初に宿泊して名付けたとの事です。文豪の息吹を感じられます。
川端青年が泊まった部屋、撮影に使われた部屋も残っており、宿泊できます。
日本の文学史に大きな影響を及ぼした宿。
日本の貴重な財産です。
井伏鱒二や太宰治も宿泊している日本の文豪に愛された宿。
「伊豆の踊子」の文庫本が部屋に置いてあるので、
作品の舞台で読む至福の時を過ごせます。

評価

• 総合5
• サービス5
• 立地5
• 部屋5
• 設備・アメニティ5
• 風呂5
• 食事5

旅行の目的

レジャー

同伴者

一人

宿泊年月

2017年01月