5月大型連休の最盛期に、夫婦と成人を迎えた子供２人の家族４人で宿泊しましたが、これまでに無く非日常性を満喫できる世界を堪能しました。
　箱根湯本の喧騒とは別世界、野趣満点の和風庭園に吹く風が呼び起こす木々のざわめきと、まばゆい緑を透かして注がれる爽やかな陽光が映し出す自然美が、心を開放してくれます。朝は閉ざされた雨戸の向こう側から鳥の歌声と小川のせせらぎが優しく語りかけてくれ、心地よい目覚ましに誘われてぎしぎしと古めかしい木の雨戸を開けると、庭園の木々を通して丁度正面に上がる太陽から柔らかな朝の光が縁側に差し込み、感動的な一日の始まりを感じることができます。
　建物は歴史を感じさせる、決して華美でない佇まいで、純粋な和風旅館。柱や縁側、窓枠などは、木質の変化もあり当然時間の経過を思わせるものがありますが、決して不快感は感じません。手入れと掃除が手抜きなく行われていることが分かります。
　お風呂は、内風呂に昭和の香りを感じてほんのりとする一方、露天風呂では自然との一体感を持つことができ、２種類の趣きがあります。何よりも、宿泊した梅の間では、縁側から露天風呂まで広大な庭園内を迷わないようにたどり着くわくわく感も楽しめました。
　料理は部屋でゆっくり２時間。夜の庭園を眺めながら、木々のざわめきに耳を傾け、十分に吟味された食材を楽しめました。
　アメニティや設備などは最先端のホテルに遠く及びませんが、何しろ昭和の和風旅館です。望むこと自体が無意味でしょう。翌朝、車の上には木の葉や小枝が降り注いでいましたが、これも一興です。
　最盛期としては良心的な値段設定であり、十分満足できました。
また機会があれば寄らせていただきます。有難うございました。

評価

• 総合5
• サービス5
• 立地5
• 部屋4
• 設備・アメニティ3
• 風呂4
• 食事5

旅行の目的

レジャー

同伴者

家族

宿泊年月

2016年05月