系列の「花風月」さんが大変気に入ったこともあり、今回は姉妹宿のこちらへ。

この先に本当にあるのかという、細い山の中の道を抜けたところにありました。
人によってはわかりにくい、行きづらいかもしれませんが、「自然の中にある、周囲になにもない宿」が好きなので宿までの道はワクワクしました。

母屋はもちろん、離れの部屋も風情や情緒が感じられ、広い敷地の中を歩き回る通路は窮屈さを感じさせません。

ただ、この点においては長い通路の途中にいくつか休憩所的に座る小さなスペースやお茶などが準備してある遊び心があればいいなと感じました。

家族風呂へ向かう途中の道に２箇所ほどそういった空間はあったのですが、砂埃で覆われ、とても掃除されているとは思えなかったのは残念。

お部屋のお風呂は露天ではありませんが、非常に情緒のある内湯。
花風月さんに泊まった時に「部屋つきなら露天でしょう！」という個人的な考えを覆され、内湯にばかり入っていたことから、こちらの内湯にもかなり期待しており、その期待を満たしてくれるお風呂でした。薄暗く古めかしい、それがいいのです。

お料理のほうは、決して奇をてらいすぎない、山の料理。
某作品での「予想というのは期待と一緒」との言葉どおり、「山の宿ならこう！」というものを外しておらず、非常においしかったです。

以前宿泊した、ある高額な山間の宿では、どういうわけか海の幸づくしでメインにあんこう鍋など持ってこられ「何故こんな山奥で…」と、閉口したこともありました。

「山の中にある、ひっそりとした宿」
この言葉に期待し、それを裏切らない宿でした。

ただ、時期が悪かった。もう少し遅い時期であれば。
部屋のウッドデッキでくつろごうと思ったら何度も大きな蜂が徘徊し（熊蜂のようだったので大丈夫とは思いますが）、夜になると灯りに集まる大量の虫。
しかしこれは山の自然に囲まれている証拠。
彼らが姿を潜める時期であればもっと満足できたと思います。

素敵な宿でした。是非また行きたいです。
御宿にとっては嬉しくないかもしれませんが、あまり人に知られたくないですね。

評価

• 総合5
• サービス5
• 立地5
• 部屋5
• 設備・アメニティ4
• 風呂5
• 食事5

旅行の目的

レジャー

同伴者

家族

宿泊年月

2012年10月