鳥羽の海を望む高台に立つ温泉旅館です。建物の他の部分はかなり築年数の経過を感じます。紹介画像にも使われている玄関が一番新しく立派ですね。ロビーもきれいで広々としていますが、隅々に古さを感じます。インテリアも多少雑然としていて、センスがないと感じる人もいるかも。たとえば「ピエロの巨大屏風」などはあまり私の好みには合いませんでした。
部屋は10畳でしたが、広縁に椅子もあり実際は+4畳で2人の宿泊には十分です。眺望は半間サイズの小さな窓からはオーシャンビューなれど、正面の大きな窓はほとんど山側で、窓に近づいて斜めに座ると海が見えるという感じでした。鍵付きの冷蔵庫とかトイレのドア、古びていてスイングスイッチの効かないエアコン、電池切れ?のリモコンスイッチなど、多少設備に古さ・不十分さも感じます。
お風呂は温泉で、肌がすべすべと磨かれたような感じになる好きなタイプの泉質でした。
こちらも設備には古さを感じます。掃除は行き届いていますが浴室のエアコンの効きが弱くてとにかく暑かったです。それと、貸切風呂が無料になるプランだったのですが案内がなく、使いそびれてしまったのが残念です。
食事のほうは、料理長の方の腕はよいと思うのですが食材の質にバラつきがある感じ。たとえばオプションのウニや蛸と冬瓜の炊き合わせは大変美味しかったのですが、「伊勢鶏の朴葉焼き」に使われていた人参、ブロッコリーは明らかに冷凍。〆の食事が「トマトうどん」という冷製パスタのようなものだったり、具にマグロが使われた中途半端な生春巻きが出てきたり。普通の和食メニューがせっかく美味しいので、あまり奇をてらわれなくてもよいのではと思います。デザートも「林檎のコンポート」でしたが、コンポートに添えてあった生クリームが安っぽく、さらにスプレーチョコのようなものが掛けられていたのがかえって興ざめでした。
3人くらいの方が入れ替わりサービスしてくださいましたが、どの方も若いのにとてもしっかりされていて、とても気持ちのよいサービスでした。

眺望もまずまずよく、食事もだいたいは美味しいので概ね気持よく過ごせましたが、設備の古さと珍妙な洋風メニューがもったいなく感じました。スタッフの方はとても気持ちのよい対応をしてくださるので、サービスで救われている感じ。もう少し応援したい旅館です。

評価

• 総合4
• サービス5
• 立地5
• 部屋4
• 設備・アメニティ3
• 風呂4
• 食事4

旅行の目的

レジャー

同伴者

家族

宿泊年月

2011年08月