山水園は、大正時代に建てられた実業家の別荘からはじまり昭和十一年に持ち主が変わり旅館として創業した際に増築され、その後の昭和二十年および三十八年に行われた大規模な増築では、表千家の茶室を多く手がけた数寄屋建築の専門家・笛吹嘉一郎（うすいかいちろう）が設計を担当し、その芸術性の高さが認められ文化財指定に至りました。
玄関前の車寄せで荷物を降ろし、車を駐車スペースに移動した後に、広い玄関を左に折れてロビーを右に折れると、立派な設えのラウンジに通されます、このラウンジは過去に宿泊した北九州市小倉・ホテルニュータガワの吹き抜けラウンジや二日市温泉・大丸別荘のラウンジ『松風』に勝るとも劣らない、素晴らしい雰囲気で独特の設えに感動覚えました。
こちらでウェルカムドリンクで出されたのはお抹茶と外郎ですが、外郎がとても美味しくてどちらの品かを伺うと「御堀堂（みほりどう）」さんの品との事で、翌日は土産に買い求めに行きました。
ラウンジで記帳を終えて部屋に向かいます、当日のお部屋は201号室・布泉（ふせん）です。部屋に風呂はありませんが、大浴場への通路が部屋の前なので楽でした。
また近くにある外湯・翠山の湯の利用券（一回分）を頂けましたので、食事前にそちらの風呂に浸かりましたが、内湯も露天風呂も心地よい湯加減とトロトロの泉質のお陰で疲れが取れる思いでした、一つ難を申すなら露天風呂の段差が大きいので足腰の弱い方には危険かもしれません、改善が必要と感じました。
食事の後で大浴場を利用しましたが、コロナ対策で開け放った高窓から冷気が入り、寒過ぎてカランの前で身体を洗う事が叶わず、湯船で身体を温めるのが精一杯でした、大浴場については換気も大切ですが風邪をひいたら本末転倒です。
宿泊した布泉の窓からは池泉庭園が見下ろせて、少し残った紅葉がワンポイントを添えてました。
テレビや電話の置き場所は、部屋の設えが台無しなので、床の間の反対側の角が良いと思います。
夕食・朝食は部屋で頂きましたので、総じてゆっくりと特別な時空間を満喫出来ましたが、一つ残念なのは丹前のポケットにひと月前の翠山の湯の利用券が入ったままだったので、丹前はクリーニングに出してないのか、クリーニングに出したがそのまま残ってしまったのかはわかりません。何れにせよ、あまり良い気はしませんでした。

評価

• 総合4
• サービス4
• 立地5
• 部屋4
• 設備・アメニティ3
• 風呂2
• 食事5

旅行の目的

レジャー

同伴者

友達

宿泊年月

2020年11月