クラシック・ホテルが好きで、これまで国内外を問わず、伝統のあるホテルを選んで滞在しています。
箱根富士屋ホテルは、かねてからあこがれていたホテル。一人旅のプランを見つけて予約しました。
傾斜地に建つ堂々とした様子も、ロビーやダイニングルーム、ティーラウンジのシックでクラシカルな雰囲気も、よく手入れのされた広い庭園も、想像通りでとても満足でした。
ダイニングのお食事も質が高くて堪能しました。給仕さんたちは若い方が多く、初々しくてぎこちないながらも、常ににこやかで気持ちのいいサービスを提供してくださいました。
そうそう、ランチのフランボワーズのフランベを供してくださった、霞む富士山模様のプレート、とても素敵でした。買わずに帰ってきてしまったのが未練です。（しかし、売店のディスプレイは大いに改善の余地あり、と思います。）
お部屋に関しては、やや不満が残ります。100年以上も現役で使われているという歴史のあるお部屋で、窓の外からは庭の滝の水音が聞こえて風情があるのですが、とにかく狭い。天井が高いので窮屈ではないのですが、寛げる、という感じではありませんでした。また、トイレの水流が時々悪くなることもありました。
個人的にはこういったクラシカルなお部屋は大変好みなのですが、ベッドヘッドがいかにも合板に見えたり、額縁がモダンでそっけないデザインだったりと、このお部屋の歴史的性格が大切にされていない様子はとても気になりました。
サービススタッフのみなさんは、とくに若い方々がとてもにこやかで気持ちよかったです。年配の方は、話しかけると困った様子になってしまわれる方もおいでになり、ちょっと残念。
しかしながら、このホテルがとてもチャーミングなホテルであることは確かです。またぜひ、滞在してみたいと思います。