これといった特徴のない大型旅館の悲哀がコロナの感染症により、叩きつけられた惨状がここかしこに見られるいい見本で、おそらく団体客や宴会をメインに稼いできた旅館も先行きは危ないだろう。本施設は、いわき湯本で最大級のホテルで部屋数は５０室を超えるが、私が宿泊した日は平日であったものの、僅か３室しか宿泊されていなかった。これでは、設備の維持費すらでないだろう。その原因は想像できる。大旅館にありがちな旧態依然とした客への対応が、今となっては副反応となることをスタッフが認識していないからなのだろう。あまりにもあたっているか、宿からの返信がなく、今になっても無視されたままである。その宿泊時の一部を紹介する。

・部屋のサービス菓子として売店で半額セールにしているオリジナル品の売れ残りを客に出す。
・名物の露天風呂がコロナを理由として、朝風呂の中止（口頭での説明はなく、結局滞在中一度も入れなかった）なぜコロナにより、朝だけ中止するのか、全く説明がつかない。単に掃除の手間と光熱費を削減するためだけなのだろう。
・肉食しない旨予約時に伝えたが、ステーキの替わりに出されたのが冷凍のタラバガニ。値段的には釣り合うかもしれないが、工夫がなさ過ぎ。小名浜近くで海の幸が豊富で、ホームページにも高級魚の写真があるが、温かいものの替わりが冷凍か。私が調理人なら、アワビのステーキを出す。その一方でしなびた松茸の土瓶蒸しには鶏肉が入っている。朝食は、茶碗蒸しの替わりだといって、冷えたパックの納豆だけ。茶碗蒸しだって、鶏肉の替わりに魚の切り身入れればいいだけのこと。確実に客を小馬鹿にした料理対応で、経営者が板前に頭が上がらないのだろうか。
・風呂の洗い場には、ありがちな液体洗剤セット、かかとスリが置かれ、売店でも売っているとの表示。また、脱衣室には足つぼの絵が貼ってあるぶるぶるマッサージ器と販売パンフレット。メーカーからのバックマージンがあるかもしれないが、こういうのがチープさを醸し出している。
・１台見かけたマッサージ器がコイン方式であること。（今は無料が当たり前）

時代に合った心地いいサービスとは何か。現在のトレンド、本当のホスピタリティーを追求しなければならない。

評価

• 総合1
• サービス2
• 立地4
• 部屋4
• 設備・アメニティ3
• 風呂2
• 食事2

旅行の目的

レジャー

同伴者

家族

宿泊年月

2021年09月