結論、マイナス評価点が多い。二十年振りの蔵王は時の流れを実感させる旅路となった。積雪多い山中で設備投資をしている努力が随所に見られ、蔵王全体の相場が上がっている中では良心的な料金設定とも思う。ただし、蔵王ではそうであっても、数多の温泉宿と比較してしまえばコスパの悪さが目立つ。何より、他者も書いていたネット画像との乖離が激し過ぎる点が腑に落ちない。ある程度は良く見せることが旅行の期待値を上げるのも事実。一方、期待値を上げ過ぎるのは宿のみならず、その温泉場への失望にさえ繋がるのも事実。一例を記すが、画像にあったのはランチ営業で提供しているメニューであって、特に朝食は残念だった。イメージ画像なのは分かっていたが、期待した側が馬鹿だったのねと思わざるえないレベル。手作りとしているのは、ガレットやサンドイッチといったメニューを指すものではなく、自前で調理してますよという意味に過ぎなかった。夕食も同様、板蕎麦の画像があったが、提供されるのは小型椀に入ったミニ蕎麦である。たしかに、板蕎麦は複数名用が一般的とは思うものの、品数とボリュームで言えば20代の方は物足りない食事であろう。だから併設の飲食店が遅くまで営業しているし、目の前にコンビニがあるのも納得！なんて思ってしまった。配膳担当の方が「つや姫は甘味が強くて肉料理と合わないから、はえぬき。当館は料理に拘ってますから！」なんて自慢げに仰っていたが、単に原価の問題からでは？と勘ぐってしまう。キャンペーンクーポンを消費して欲しいせいか、盛んに生ビールを進めてくるのも残念であった。中グラスで900円なら、そりゃあ進めるよねと。高級リゾート地ではないのだから、気取ったサービスを目指しても白けてしまうばかり。食事海上や売店、ロビーは小綺麗。でも、風呂場の壁紙は薄汚れ、廊下のカーペットもシミだらけ、部屋は昭和にタイムスリップしたかのよう。こちらとは関係ない土産物屋、カフェにも寄って納得できたのだが、昨今の白濁の湯ブームが起因してなのか、蔵王全体が妙なブランド意識になっている。当時も各宿はボロであったが、人柄のよい店が多く、素朴な味を提供するところばかりで、料金も相応であった。今の蔵王は、目に見えるところを綺麗にし、素朴なサービス精神が置き忘れられてしまったように思う消失の旅路であった。

評価

• 総合1
• サービス3
• 立地3
• 部屋2
• 設備・アメニティ3
• 風呂5
• 食事1

旅行の目的

レジャー

同伴者

一人

宿泊年月

2022年08月