かけ流しのお湯を楽しみたいと思い利用させていただきました。
到着した日はあいにくの土砂降りで、お風呂への廊下にすごい雨漏りがしていたり、木枠の部屋の窓から隙間風が吹き込んだり、強い風に一晩中ガラス窓がガタガタしていたりと、突っ込みどころは満載でしたが、長い年月を湯治客が通ったであろう木の床はピカピカでした。時の流れを受け止め続けた建物の温か味は、北国の冷たい外気を緩く受け流しているような感じです。
不思議な油臭のする源泉は、迷路のような旅館のあちこちに点在しどれも少しずつ泉質が違っているようでした。中でも混浴の黒湯から湧き出る源泉のコポコポという音を聞きながらの貸し切り状態の入浴は体の芯から温まりました。
気取らない女将さんやスタッフさんの接客と惜しげもなく流れ続ける源泉に満たされた三日間でした。清々しいほどの寂しさが疲れ切った心を浄化させてくれた気がします。目まぐるしい日常を思い出そうとしても思い出せないほどの別世界でした。
最後に湯に入った後は「ありがとうございました」とお湯に一礼して上がりました。
ロケーションがいいわけでも部屋がきれいなわけでも、料理が豪勢なわけでもありません。それでもこれほど満ち足りた気持ちにさせてもらえる旅館に 初めて出会いました。またぜひ訪れたいです。お世話になりました ありがとうございました

評価

• 総合5
• サービス4
• 立地4
• 部屋3
• 設備・アメニティ4
• 風呂5
• 食事2

旅行の目的

レジャー

同伴者

一人

宿泊年月

2017年02月