今や貴重な昔ながらの「旅籠」風の部屋に案内していただいた。建物は確かに古いが、部屋や廊下はきれいに磨きあげられており、風呂も清潔感があり、気持ち良く入らせていただいた。僅かの時間の間に、部屋の前に脱いだスリッパの「向き」がきちんと還られているなど、全館にわたって細かい心遣いが満ち溢れており、この古い宿を守り抜いていこうという意気込みが感じとれて好感が持てた。
望んでこういう「文化財」級の部屋に泊まったのだから文句を言ってはいけないが、あえて注文するなら、トイレと洗面所だけはもう少し使い勝手が良いと助かった。（ちょっと物を置く台などがあるだけでもだいぶ変ってくる。）
あと、風呂場の脱衣ケースの中に１本だけ、前の利用者の方の髪の毛が残されていたのが「唯一」の落ち度で、まことに残念。
食事はたいへん良かった。料理はもちろんだが、特にご飯がおいしく炊けており、つい食べ過ぎてしまった。
最後に、出発する私の車が走り去っても、キチンと玄関の前で頭を下げて見送ってくださっていた。もう車の中のこととて、返礼をすることもできなかったが、心の中で感謝の合掌をさせていただいた。

評価

• 総合5
• サービス5
• 立地4
• 部屋5
• 設備・アメニティ3
• 風呂4
• 食事5

旅行の目的

ビジネス

同伴者

一人

宿泊年月

2011年07月