明るくフレンドリーな西日本的女将と、趣ある建築構造が印象的。

「お風呂は入った？」「戻りは何時くらい？」等々、玄関を出入りする際の会話に“家感”がある。さしずめ女将は旅先の母親のようだった。
　建物自体はこじんまりとしており、風呂、トイレなども完全に古めの昭和を感じさせる民家である。掃除は行き届いており衛生環境は良好。また、名古屋中心部へのアクセスもよい（但し隣ラブホ正面イメクラ）。

　ただ、３人で予約をしていたところ、到着後になって平気で二部屋に分けられるなどの悪いフレキシビリティーもあった。
　「旅館」の名を冠しているが、施錠の関係上、門限を女将に相談しなければいけなかったり、風呂の時間がアバウトであったりするため、最初から「民宿」のつもりで検討されたい（外見上明かだが）。

　多数の６畳間に関していえば、窓は併設建物のコンクリが面前に広がる状態であり、日中でも電灯が必要。
　一方、チェックアウトの際にチラッと見えた「広めの和室」と「カナリ広めの和室」の２室は、窓から光も入り込んでおり、開放感ある古めの和室と相まってとてもいい感じに見えた（ここで３人ならもっと楽しかったと思う）。

　最後に、ここまでキャラクターがあると逆に評価するのが困難になってくる。一つ言えることは、古い建築物や民宿にはそれ独特の趣や味わいがあるということである。それを愉しみたい人や、旅先で実家の温もりを感じたい単独トラベラーには是非おすすめしたい。



【ご利用の宿泊プラン】

和室６畳