深秋の候、秋も一段と深まってまいりました。陽だまりの恋しい季節となってまいりました。ご家族の皆さまお変わりなくお過ごしのことと存じます。
先日は数ある旅館の中から貴重なお母様の喜寿の記念日に当館を選んで頂き誠に有難うございます。

　とっても素敵なご家族様と、笑顔に出会え、幸せな時間を過ごさせて頂きました。お客様と過ごしたお時間は今でも忘れられない時間となっております。
この度はご満足頂けたとの事スタッフ一同嬉しく拝読させて頂きました。

　お客様からよく女将さんがお荷物を持って、お部屋まで案内をし、お茶を入れてくださる旅館は初めてです。と仰るお客様がいらっしゃいます。私はこの旅館で産まれ育ち、母も祖母もお客様のお部屋に伺い、お茶を入れそれが本来の日本旅館のあり方だと、肌で学んで参りました。

日本旅館はホテルとは違い、お客様のお部屋でお茶をお入れするのが、日本旅館のしきたりであるように感じております。長旅でお疲れになったお客様に、お茶をお入れしまずは一息ついて頂く、当館は300年の歴史の中で、私が明治時代産まれの祖母から教え、日本旅館の文化を大切に守り、継承し続ける事が私の役目と感じております。

お越しになられたお客様を家族のように向かい入れ、もてなす。母から教わった常にお客と近く、そんな思いを持って接客に携わらせて頂いております。
今後も江戸時代から変わらぬ、日本旅館の文化を守っていきたいと存じます。どうぞまた、江戸時代の時間軸にお越し下さいませ。スタッフ一同心よりお待ち申し上げております。

気温の寒暖差がある季節でございます。くれぐれもご自愛くださいませ。

女将