その日のサンタフェの天気は生憎の雨模様となり、部屋に着くまで、雨男の異名はそのままだった事を妻に言われました。宿の門をくぐるなり、笑顔で迎えてくれた女性のフロントに、思わず太陽を思ったのは多分僕だけではないと思います。雨を恨めしいと思いながら、曇天の中でジャグジーに入ったのを覚えており、妻は部屋の中で呆れていました。夕食はとても満足の行く料理で、どれを取っても記憶に残る物でした。吹き抜けのシーリングファンと荒い柱、壁の塗装と相まって、コルテに存在している事を改めて感じました。翌日、米を欲している自分の体に、メニューのリゾットはとてもタイムリーなものとなり、帰りのロングドライブの糧となりました。普段はあまりこんな事は言わない性質ですが、見送って頂いたギャルソンに「また来ます」と小声で挨拶を交わしたのは、やはりコルテラルゴの成せる技だと思いました。今度は快晴を期待し、サンタフェのパラソルの元、思う存分冷えたビールを頂きたいと思います。有難うございました。