大町温泉郷バス停から、ゆったりと区画され温泉宿が並ぶ街を歩いて10分弱の、奥まった区画に建つお宿で、かなり奥行きがある建物は内外ともに紅色を基調として、館内はカーペット敷きで、至る所に掛軸などの調度品があり、部屋のふすまにも襖絵が描かれているなど艶やかな雰囲気で、中庭には草木が茂り花が咲き小川が流れカエルが合唱していて、日常を忘れさせてくれるような感じが特徴的でした。

建物自体は古く、部屋も含めてあちこちがたわんだり染みがあったりと痛みが気になりますが、いろいろと補修はされていて、部屋のトイレはシャワー付きで風呂もユニットバスが設えられ、必要なところは不都合なく過ごすことができました。ただ、時期的に空調を使わなかったので、灯油ファンヒーターやエアコンが正常に動作するかは不明です。

15時に訪れましたが館内は照明が落とされたままで、着物を着崩したようなおばあちゃん(女将さん？)が出てきてチェックイン手続きをしましたが、食事の時間を聞かれただけで特に宿帳への記名などもなく、そのまま部屋へ案内されたので引っかかるものを感じましたが、案の定、朝食時間が間違えられてました。
チェックアウト時も、明細や請求書、領収書の類いの提示はなく、旅館というよりは田舎のおじいちゃんおばあちゃん家にふらりと立ち寄ったかのような感じでした。

食事はちょっとずつ色々な料理がありましたが、なんだか分からない一品もあったりで、お品書きがあるとよかったです。気になったのはおひつに入れられた夕食のご飯で、竹の子の炊き込みご飯のような感じでしたが、米が白くくっついた塊が随所にあり、まるで解凍に失敗した冷凍食品のような出来で、正直なところあまりおいしくありませんでした。

気になったといえば、露天風呂がメンテナンスを理由に使えなかったのも残念だったのですが、事前告知なりチェックイン時に説明なりがあってしかるべき事由だと思いますので、そのあたりも含めてしっかりした対応をお願いしたいと思います。

家族経営的なお宿でこの規模を維持していくのは大変だろうと推察しますが、色々と気になる点があるのも事実で、是非頑張って改善していってもらいたいと強く感じました。

評価

• 総合4
• サービス3
• 立地4
• 部屋4
• 設備・アメニティ3
• 風呂4
• 食事3

旅行の目的

レジャー

同伴者

一人

宿泊年月

2023年06月