秋雨前線が東海から西日本で暴れていた頃、能登は空気も爽やかな秋晴れ。そんな日に初めて泊めて頂きました。
構えといい屋内といい、とにかく歴史を感じる建物なので、設備は昭和の時代を感じさせます。民宿ですので、サービスも付かず離れずといった距離感。なので、至れり尽くせりを期待して行けば、ガッカリするかもしれません。
しかし、若い頃から国民宿舎の利用が多かった我々夫婦には、ちょうど雰囲気が似ていて、懐かしさが先に立ちました。
例えば、仲居さんがべったり世話を焼いてくれるような宿は、落ち着かなくて苦手なんですよ。

まず夕食ですが、別室なので喫煙は無理かなと思っていましたが、それぞれの一行ごとの個室に仕切られていたためセーフ。愛煙家の酒飲みとしては、旅先の夕食は一番気を遣うところ。助かりました。
舟盛りメインのプランでしたが、熟年夫婦には多すぎて腹がパンパン。おじいちゃんがアペリチフに５年ものの梅酒をサービスしてくれました。表情を見ると、ちょっと認知症の心配があるおじいちゃん。長生きしてね。
カラン４つと６つの板張りの浴室は、朝と夜とで入れ替え制。いずれも露天風呂が付いていましたが、うーん…温水プールみたいな湯温は、もう少し熱めのほうが…。
でも、露天風呂でも客室でも、聞こえるのは虫の声ばかり。都会暮らしには手に入れ難い静けさです。
虫と言えば、部屋の照明に集まっていた羽虫が、エアコンのオンオフでパラパラとシーツの上に…。一匹ずつつまんで除けましたが、これには閉口しました。海岸沿いの高台、周りには草や木の自然がいっぱい。仕方ないかなと思いつつ、虫嫌いさんには、夏場はお薦めしません。
それでも最小限の声掛けなどもして頂けますし、のんびり一泊するには、取り立てるほどの不満はありませんでした。
変なサービスの押し付けが苦手な方には、寛げる宿だと思います。
空気が霞んでいて、立山が望めなかったことだけが残念でした。

評価

• 総合4
• サービス4
• 立地3
• 部屋3
• 設備・アメニティ3
• 風呂3
• 食事5

旅行の目的

レジャー

同伴者

家族

宿泊年月

2013年08月