ひとりで泊まれる宿がなかなか見つからなかったことと、高い口コミ評価につられて宿泊したが、期待はずれであった。

まあ、時期も悪かったと言える。8月初旬の暑い時期は、居室にしか冷房のない民宿にとっては条件がきつい。部屋数にしては洋式トイレの数が足りず、朝、用を足している最中2度ノックされた。しかも、暖房便座が強状態で入っていて、調整もできないので汗だくであった。風呂は自動なのでカランを触らないで下さいと書いてあったが、あまりの熱さに、悪いが水を足させて貰ったが、それでも42度以上あっただろうか。そのあと汗が引くまで苦労した。隣室の客が遅くまでしゃべっているのが壁を通して聞こえてきて、邪魔であったが、幸い、1時過ぎに地震があり静かになった。

食事は普通の民宿並み。この暑い時期だから、しかも、熱い風呂の後だから、まずは冷たいビールと行きたいところだが、その自由はなく、亭主お勧めの”貴重な“原酒と刺身で宴は始まった。この暑い時期にズワイガニが出されたのにはびっくりしたが、食べ終わらないうちに、次の鯛の煮つけが出て、そちらを食べることを強く勧められた（“かには逃げませんから“）。ことほど左様に、すべては、亭主たる主人のペースで進行する。

　“酒匠”である亭主の酒に関するウンチクと“乗り鉄”としての長いキャリアに傾倒する信者たちにとっては、季節を選べば、とてもよい宿なのであろう。しかし、単なる酒好き・旅行好きにとっては、あの内容で宿代15,120円は安くないし、6勺入りの盃3杯で3,780円（1合換算2,100円）の酒代は高い。朝のコーヒーは前の晩から焙煎する徹底ぶりだが、別料金（486円）である。

　私は宿に安さを求めているわけではない。4年前(11月)、家内と同地を訪れたときは、玄妙庵という宿に泊まり、かなり高かった記憶があるが、居室から正面に見える天橋立の絶景ともてなしを総合するとむしろ安いと感じた位であった。旅に求めるものは人それぞれで、私の評価をひとに押し付けるつもりはないが、これが私の忌憚のない評価である。

評価

• 総合2
• サービス2
• 立地4
• 部屋2
• 設備・アメニティ2
• 風呂1
• 食事3

旅行の目的

レジャー

同伴者

一人

宿泊年月

2014年08月