皆さんがレビューしているように、この宿は昭和の湯治宿の風情そのままです。ですので、近代的な建築でもなければ目を見張る豪華料理が出るわけでもありません。そういう至れり尽くせりの設備サービスを求める方にはお勧めしません。
ここにあるのは、川のせせらぎと国道を走るクルマの音とたまに通る鉄道のレール音、そして何よりも変え難い名湯と安らぎの時間だけです。
お湯は乳白色の硫化水素泉のようですがph的には酸性度は高くなく、よく温まります。湯船はそれほど広くないですし、真水の出るカランもシャワーもありませんが、このお風呂の鄙びた感じがなんとも旅情を感じるので、何度も入りたくなります。
シャンプー等で温泉の湯を避けたい方向けに、別途シャワー室があるのは素晴らしいと思いました。
私が通された部屋はキッチンと冷蔵庫、簡単な調理器具がついた「湯治用」の部屋でした。食材を持ち込んで自炊もできそうです。ただしコンロは共用部にあります。
食事はとても美味しく、適量でした。
各部屋にテレビもありますが、私は風呂と食事と睡眠以外は、ひたすらぼんやり過ごしました。おそらくそういう過ごし方が一番合う気がします。
最後にトイレは共用ですが、ウォシュレットもあります。
まとめると「いのちの洗濯」という言葉が似合う、素朴で飾り気のない小さな名湯宿です。

評価

• 総合5
• サービス4
• 立地5
• 部屋4
• 設備・アメニティ3
• 風呂5
• 食事4

旅行の目的

レジャー

同伴者

一人

宿泊年月

2023年05月