一乗院へは２時半にチェックイン。いったん外出し奥の院を散策し戻ったのは５時前だった。
早速一風呂浴びたが、なかなかきれいないい風呂だった。
５時半を回りお待ちかねの夕食。般若湯は自由だったのでビールと酒を一本ずつ頼んだ。
食事はお坊さんが運んできてくれる。
精進料理はやはり肉、魚、卵系はまったくなし。
懐石料理の派手さは無いが見た目や品数などは工夫されており、手がかかっている。
毎日食べていれば体が浄化されるであろう。
１時間ほどで食事が済み、その後ふとんを敷きに来てくれたお坊さんに写経と阿字観の申し込みをお願いした。
阿字観は明朝、写経はすぐにでもＯＫとのことだったので、少し酔いと睡魔の残る頭に鞭打って、写経場へ案内してもらった。
７時半頃から約１時間写経に集中しなんとか般若心経全文を写せた。消燈は９時。長い１日の疲れで間もなく眠りに落ちた。
２日目は５時前から隣の部屋がごそごそし、目覚ましの音などがあちこちで聞こえ、結局５時半には起きた。宿泊者の目的のひとつが６時過ぎからの真言密教の朝のお勤め。
本堂は暗かったが、歴史の重みがありきらびやかで目を奪われた。
見事な仏教装飾は千年の歴史が感じられ、やはり普通のお寺とは格が違う。
ご住職および４人の僧侶が一緒に経を読んだ。
読経中に一人ずつ中央の焼香台へ行き、焼香する。
７時近くになり部屋へ戻ったら、ふとんは片付けられており、朝食の膳が置いてあった。
この２食で動物性油脂は体内からすっかり抜けたような気がした。
食後にテレビを見ていたら、阿字観のお迎え。
場所は立派な庭を過ぎたところにある、静かな部屋で４組の宿泊客が参加した。
副住職佐伯公応氏の指導により、初心者のために阿字観以前の阿息観の練習と位置づけられるような講義を受けた。
座り方、指の組み方、呼吸法、声の出し方、目のつぶりかたなどを教えてもらい最後には部屋を薄暗くし全員で瞑想した。
うまくいったとはお世辞にもいえないが、あるレベルの瞑想状態には入ることができた。
精進料理、写経、阿字観と密教を少しかじった。
お世話になりました。よい体験でした。

宿坊に初めて泊まりましたが、思ったよりも快適でゆっくり過ごす事ができました。また、ホテルなどでは体験できない貴重な朝のお勤めなどの経験ができ、有意義な一日になりました。

宿坊ということで、正直サービスを期待せず伺ったのですが、こちらはいい意味で予想を裏切られました。

体の大きな外国の方と一緒に伺ったのですが、同行した私が気がつかなかったにもかかわらず、すぐに大きな浴衣を用意して部屋にお持ちくださったり、チェックアウトの際に英語のパンフレットを下さったり・・・と心配りがうれしい限りでした。（１週間関西を巡り、ホテルや旅館にも宿泊しましたが、このような心配りをいただいたのはこちらだけでした。）

お風呂もきれいで気持ちよかったですし、部屋もきれいで広さも十分、また精進料理はとてもとてもおいしかったです。

朝のお勤めも、心洗われるいい経験でした。
（少し遅刻してしまったこと、この場を借りてお詫びいたします。同行したものが熱があったため私だけ参加する予定にしていたのですが、どうしても参加してみたい・・・と急に申したもので。申し訳ありませんでした。）

風呂がきれいで気持ち良かった。食事は精進料理のわりにはおいしかった。