先日はご宿泊ありがとうございました。
また、クチコミを寄せてくださいましたこと併せて御礼申し上げます。

入浴時間の設定については、ご満足いただけず申し訳ございません。
城崎温泉には「まち全体がひとつの旅館」という言葉があり、駅は玄関、道は廊下、旅館は客室、土産屋は売店、外湯は大浴場とたとえ、「この街を訪れた人を街全体でおもてなししよう」という考え方が根付いております。
城崎温泉では温泉資源を保護するため、条例で旅館の内湯の大きさに制限が設けられており、特に当館のような小規模旅館では大きな浴槽を作ることができませんため、私たち旅館は自分の宿のお客様を旅館内に囲い込むことなくまちへと送り出し、お客様は外湯を巡りながらまち歩きを楽しむ……という滞在の仕方が長い歴史の中で作り出されて参りました。
私も主人と一緒に毎日外湯を利用しておりますが、『「この町に暮らす人」と「この町を訪れた人」が共存する「外湯」という場所こそに城崎温泉の魅力がある』と考えており、皆さまにはぜひとも外湯を愉しんでいただきたい！という想いがあって、宿泊プラン内容に提示しております入浴時間での運用といたしております。ご理解をいただけましたら幸いでございます。


お食事の時間にはいろいろお話ができ、私もとってもうれしいひと時でございました。当館の方針等にも深くご理解をくださり、はげましてくださったこと、体調を気遣ってくださったことが本当にうれしく、そういったお客様との出逢いがこの仕事をしていく上での励みとなることを実感しておりました。

ご出発日にも、お見送りしてお姿が見えなくなった後、主人とふたりで「無事にご満足いただけたかな」とほっとしておりましたので、約２ヵ月後にいただいた今回の３点という評価を拝見し「あぁ、やはり自惚れてはならないのだな」と改めて身の引き締まる想いでございます。接客業という仕事がいかに難しいかを日々痛感しておりますが、今回いただきました評価を糧に、これからも精進して参ります。

この度はありがとうございました。

富士見屋　若女将