太宰治が執筆で滞在したとかの歴史がある宿。なかなかの資料が展示してありました。明治旅館の過去の姿も写真であり、当時は周りに建物が無く、眺望が大変宜しかったそうで。今ではその眺望の良さが全くなくなり、昭和に入ってからの建て替えでコンクリート造になって建物自体の趣も、全くなくなってしまったのが、諸行無常を感じさせます。

建物は古びてます。何しろひなびた温泉を紹介する本に載ってるぐらいですから。そしてその本もカウンターに置いてあったので、宿公認のボロ宿であります。
部屋はボロいけど広く、特に天井が高くて開放的。備え付けのトイレ洗面風呂は、今日日なかなかお目にかかれない古さを醸しておられました。
宿泊日は雪が降るような寒い日だったので、古い建物の断熱性の無さをよく味わえた。真冬の宿泊には温かい寝巻を準備していくのがよろしいでしょう。自分はきちんと暖かい自前の寝具を用意していったので、暖かく眠れました。あと、備え付けのエアコンは掃除はなされて無いけどよく効いてくれていました。

建物はボロくとも、この宿には美点が4つ。
食事が美味く、極上の温泉。そのくせ、宿泊料金が激安。あと、太宰治の資料を金にならないのに保存展示しております。

美味い食事には激安価格にもかかわらず、甲州の冬の名物、枯露柿が一人に一つ付いてました。ここだけ見ると、まるで高級旅館かと思う豪華さ。
温泉は、露天風呂なんて余計なものがついて無い分、湯船一つにあふれ出るほどのかけ流し。24時間入浴可能。全く湯村温泉ってのは贅沢にお湯を使う。

ただボロイだけの安宿が本に乗るわけがないという事をいい意味で体現しておられて、満足しました。

評価

• 総合4
• サービス3
• 立地3
• 部屋2
• 設備・アメニティ2
• 風呂5
• 食事5

旅行の目的

レジャー

同伴者

家族

宿泊年月

2021年01月