レトロモダンな和宿。ロビーは大きな暖炉がある洋風で、お部屋は純和風の作りですが、不思議に落ち着く空間です。部屋の鍵、部屋の名前を彫った銅板？はとても風格があります。イグサでできた草履スリッパも足に優しく踏み心地が良いです。部屋の半露天の正面には大木。その大木を眺めながら、ぬるめの湯好きにはいつまでも入っていられるほど良い温度で、至福の時間です。紅葉の時期、雪の時期にこの景色を眺めて温泉につかりたいと思ってしまうほど、入り心地の良い温泉です。玄関脇で鈴虫が鳴いています。鈴虫の音がこの宿の雰囲気にぴったりです。食事も飾り付けもお味も好み、特にだしの味がしっかりきいていて、汁物は清汁も味噌汁も本当においしい。ただ残念だったのは、ハイライトとなるプレミアム牛肉の白樺鍋。なんの薬味も添えられていなくてこのままでとのことですが、刺しが入った上等な牛肉を豆乳の汁にくぐらせるだけでは、満腹に近くなってきている胃にはひつこくて、辛いです。せめて柚子胡椒とか添えられていれば…もったいない。この豆乳鍋以外は最後のデザートまで本当においしくいただきました。天ぷらもこれが普通の天ぷらなら、なんでと思いますが、丘ヒジキに予め味を浸みさせた大根と素材も面白く、きちんとプロの細工がなされているので、コースの中の正当な一品だと思いました。従業員の皆様も丁寧な受け答えの中に親しみもあり、話しやすくて初めての宿という感じがしません。特に到着がすごい豪雨で遅れると連絡を入れた時に応対してくださった若い女性スタッフさん。今いる場所を確認された後、そちらからなら峠を越えれば、雨も弱くなって走るの楽になると思いますよ。お気をつけてと。運転するのも憂鬱になるような豪雨の中、彼女の応対で気持ちが晴れて、宿に到着した時には雨は止んでいました。早朝の散歩では鹿の親子にも遭遇。連泊したくなる良い宿です。

評価

• 総合5
• サービス5
• 立地5
• 部屋5
• 設備・アメニティ5
• 風呂5
• 食事5

旅行の目的

レジャー

同伴者

家族

宿泊年月

2022年09月