小雨に煙る田沢湖を眼下に眺めながら、坂道を車で登ると湯煙が漂う田沢湖高原水沢温泉郷につきました。早速若いご主人と奥様（？）に笑顔でお迎えいただきました。温泉は硫黄泉質ですがそれほど臭いはせず、白い湯花が漂いこれぞ温泉と思わせる、体の芯までジワッと温まるお湯です。夕食は山の物、川の物、野の物、海の物と種類が豊富で、特に鍋に入った山芋の団子が私には非常に美味しく感じられました。早朝部屋の窓から、木々の梢の間に朝靄に煙る田沢湖が垣間見られ、これまた何とも言えない清涼感がありました。当館の周辺には三つのスキー場があり、これからのスキーシーズンには最適の宿だと思います。また、田沢湖、角館にも近く、白い雪に化粧された田沢湖や角館もまた趣のある風景を感じさせてくれるであろうと思われます。仕事柄、各地を泊まり歩くことが多い者ですが、町中のホテルではけっして望めないゆったりした気持ちにしてくれる、自然の中の旅館です。