今回の宿泊の直前に空室情報があり、急遽利用させていただきました。
こちらへの宿泊は約1年ぶりとなります。
宿泊したのが4月1日で、夕食は卯月の献立の変わり目でした。相変わらず小宇宙のような前菜盛り合わせ「預け皿」に始まって、締めのあさりごはんまで、春があふれるメニューの数々を堪能させていただきました。
それにしても味の奥深さに、いつも感心させられます。
今回特に感じたのは取り合わせの妙です。「鰆の菜の花焼き」はそれだけで春を感じられるおいしい料理ですが、その横に「すこ」という、加賀野菜の赤ずいきの酢の物（郷土料理）が添えられており、これは初夏の野菜なので、春が進んだことを示しているのかな、と思わされます。また、これは久しく食べていなかった郷土料理なので、懐かしい感じもしました。
その他にも、タケノコはハチメと鍋仕立て（温かい料理）、お肉はコールドビーフにして百合根のすり流しと一緒に提供（冷たい料理）、とアクセントがつけられており、寒さと暖かさが交互に訪れる春を感じさせる趣向なのかと思いました。
あるいはそれは私の深読みなのかも知れませんが、そんなふうに料理の工夫についてあれこれ考えるのも、ここの料理を味わう楽しみになっています。
お風呂も滞在中5回も利用させていただきましたが、いずれの回も運よく他の方にあまり会わず、静かに山中の湯に浸からせていただきました。ただ、いつも午後の入浴時に静かに流れていた「山中節」がなかったのは少し残念でした。
何度も利用させていただいているおかげで、スタッフの皆様にも親しく声を掛けていただき、家にいる以上にリラックスして過ごすことができたような気がします。
このような宿泊体験ができることは、本当に贅沢なことだと思います。このお宿が近くにあることに感謝しています。
なかなかそういう訳には行きませんが、フトコロさえ許せば、季節の変わり目くらいにぜひ訪れたいと思います。どうか今後もこのクオリティを維持していただきたいです。
そして、この口コミにお宿からの心のこもったご返事をどうぞよろしくお願いします。

評価

• 総合5
• サービス5
• 立地5
• 部屋5
• 設備・アメニティ4
• 風呂5
• 食事5

旅行の目的

レジャー

同伴者

家族

宿泊年月

2023年04月