大いに満足しました。
不思議なことに複数の宿泊者がほぼ同時に着いたのですが、玄関からすぐの受付スペースで、抹茶を頂きながら落ち着いた雰囲気の中で順番を待ち、客室に案内して貰いました。
スリッパはなく、廊下も部屋も裸足で歩きましたが、とてもよく掃除されていることがよく分かりました。そこここに置いてある生け花やシノブ玉が、おもてなしの心を伝えてくれます。
温泉は、普段低温に慣れている身には内湯が熱くて入れず、少しぬるい露天風呂に入りましたが、大きい露天風呂の方は、石の縁に足を伸ばし木の柱に背中をあずけて夕空を眺めていると、まるで深山幽谷に分け入ったかのような心地がします。
夕食は、これが京料理の真髄かと思われる、細やかな神経が行き届いた上品なもので、ワインも料理によく合う丹波ワインが用意され、気のおけない話ができる方が給仕をしてくれて、久しぶりに食事の楽しさを味わうことができました。朝食も、品数で圧倒するようなものではなく、お粥を中心とした相応のものでした。
食事場所は、無理に仕切ってかえって声が気になるような不細工なものではなく、かと言って他の客の存在が気になるものでもなく、適度な広さと上品さがあって、自ずと客のマナーを引き出すような仕掛けと使い方になっているようでした。
駐車場が隣接しておらず2、3分歩いた場所でしたが、旅館の前の道路がゆとりがあって交通量が少ないので荷物の積み卸しにストレスがなく、問題ありませんでした。
こうした高いレベルのサービスに比べ料金は非常に合理的なもので、年金生活者には大変ありがたく、こうした日本を代表するような旅館が永続的に営業することを願いつつ、次の目的地に向かいました。

評価

• 総合5
• サービス5
• 立地5
• 部屋5
• 設備・アメニティ5
• 風呂4
• 食事5

旅行の目的

レジャー

同伴者

家族

宿泊年月

2018年08月