１１月２１日から二泊三日ペンション・マスカレードさんにお世話になりました。病気をした妻が誕生日のプレゼントとして望んだので、インターネットしかないと、近くて安くて温泉があるところを探したのです。「旅の窓口」とうサイトで見つけ、早速予約申し込みをしました。当日の朝、ネット予約は初めてのこととて、マスカレードさんに電話してみました。電話では、地図をＦＡＸしましょうかと聞かれましたが、「旅の窓口」で地図も手に入れたので近くに行って判らなければ電話すると答えました。霧の十国峠を手探りで走り抜け、チェックインタイム予告の３０分前に到着しましたが、呼べど答えず人の気配もなく、猫がじっと見つめているだけでした。携帯電話をかけると「いまあがっていきます」との答え。待つこと？分、Ｔシャツのご主人が「すいません、すいません」「あがっていただくようにスリッパもだしてあったのです」と迎え入れてくれました。東京に近い伊豆にも、こんなノンビリした処があったんだ、と感心しながら伊豆大島を見晴らす二階の一室に案内され、しばし景色に見入り、新築した浴室で夫婦借りきりの温泉を楽しみました。夕食も我々一組だけで、滅多にお目にかかれない黒ムツの甘煮に舌鼓を打ちました。伊豆美人だと思った奥さんは東京出身だという、今はご主人そっくりのお姑さんと三人で経営しているなど、お互いの家族の話も出て、前にも来た宿のような楽しい夕べになりました。翌日の昼食には、車で数分の手打ち蕎麦屋を教わり、行ってみましたが知る人ぞ知る店らしく大変混雑していました。二日間食べきれないほどのご馳走でベルトを穴一つ緩めなければならなくなって、帰ったらダイエットだという思いを胸に、奥さんに見送られて帰途につきました。ちなみに、マスカレードはスペイン語で仮面舞踏会という意味だそうです。そういえば、ダイニングルームに飾られた絵や花活けもスペインやヨーロッパのもので、なかなか趣に溢れた宿でした。