不動産会社が勢いをかって他業種に手を出してしまいました、というホテルです。

内装・設備は確かに豪華です。特にお風呂のシャワーヘッドが素晴らしい使い心地でした。
また、外出時に部屋の電源をオンにしたままにできるよう、パウチ加工したカードが置かれているのは、良いアイディアだと感心しました。

しかし、部屋の掃除はいかにもおざなりで、ベッドやサイドテーブルの下、換気扇フィルター、果てはヘアドライヤーの吹き出し口まで、埃だらけです。
フロント階に貸し出し用の枕が数種類用意されていますが、全く案内がないため、自分で気付かない限り使えません（一泊分は使いそこないました）。また、貸し出し用の枕に客が自分でカバー（数種類の枕に対応するためサイズがブカブカ）を掛けるスタイルはちょっと納得がいきません。

朝食は品数、質とも残念なものです。
それにもまして接客が無愛想で、食器を下げる際やいすの配置を直す際、いちいち音を立てるのも癇に障りました。客の迎え方、送り方も形式的なため、新しい客Ａを“どうぞ”と誘導するその手が、料理を選ぶ客Ｂに当たりそうになるのも見かけました。
会場のテーブルといすは高さ、幅がアンバランスで落ち着きません。ブッフェテーブルに置かれている皿は乾燥が不十分で濡れたままだし、ティースプーンは形が不揃いです。

エレベーターは２基あるのに、連動していないので、毎回どちらのボタンを押すか考えなくてはなりません。
不可解だったのはフロント階のトイレの貼り紙です。客が使うことは想定していないのでしょうか、「倉庫鍵はフロントにあります。フロントまで取りに来てください。電球交換時に、品番・交換場所・交換者名を記入していただくことになりました。用紙に必要事項を記入にて鍵と一緒に変換してください」（原文のまま）と書かれたA4の紙が壁面の中央に掲示されています。

口幅ったいことを言うようですが、なんのためにホテルを営まれているのか、ホテル業を通じて何を実現しようとされているのか、という経営者の心が全く伝わってきません。
極めて残念です。

評価

• 総合1
• サービス1
• 立地3
• 部屋1
• 設備・アメニティ2
• 風呂4
• 食事1

旅行の目的

ビジネス

同伴者

仕事仲間

宿泊年月

2015年11月