あらぽんZ 様

いつもホテルアンビエント安曇野にご宿泊頂き誠にありがとうございます。前回には記念日でのご利用ありがとうございました。あらぽんZ様の末永いお幸せを願い、ほんの印ばかりではございましたがどうぞお納めくださいませ。
安曇野の地をお気に召して頂けてとても嬉しく思っております。安曇野は地質時代から続く悠久の歴史にも深く関係し、古くは日本列島誕生に拠る大地溝帯フォッサマグナ西縁に沿う北アルプス連峰がその西側となる富山県側はなだらかにも対する長野県側ではスッパリと切れ落ちる急峻な絶壁の様相で白馬岳にはその痕跡を顕著に残しているとも言われ、常念岳の大斜面にその相関を思い巡らせば鋭角な稜線にも悠遠を感じさせます。隣接旧四賀村の古代クジラの化石発掘や、山麓に点在の古墳群、安曇族と八面大王伝説、有明山山岳信仰と安曇野穂高温泉郷、小岩嶽城跡、湧水群に依拠する養殖鱒や山葵田、白鳥の飛来、アートライン、川端康成と井上靖が東山魁夷とともに訪れた長峰山。川中島合戦四百六十年にして現在、長野市内で発掘調査中の長沼城跡はその合戦で焼失にも信玄にゆかりある文献資料上のみ残る幻の城として歴史愛好家の耳目を集めており、先日の南信飯田から諏訪を経由しての山梨甲府を結ぶ狼煙リレーの完遂には、狼煙台としての安曇野光城山に祀られる祠が武田信玄生誕五百年にあっては戦国の世へと思い致す潜り戸となるかも知れません。信濃高野栗尾山満願寺の躑躅、仁科一族所縁鶴王山松尾寺の牡丹、信州七福神吉祥山東光寺にある仁王様の大下駄、田植え前を水盤に北アルプス連峰の倒影、麦秋渡る黄金色の風、花蕎麦は田園にはめ込まれた白の絨毯。雪渓が育む天空のお花畑からこぼれた水声が馳せ集まる幽谷、駆ける渓流、清冽あふれ出る湧水は尽きるを知らず。
あらぽんZ様には次回にもご満喫の安曇野を悠々閑々お楽しみいただけたらと思っております。今回もご宿泊ありがとうございました。

ホテルアンビエント安曇野 西川