名湯草津には意外と縁遠く、久しぶりに訪れました。私ども夫婦は場所性を大切に宿を選択しています。今回は名湯の文化性に触れたいと、奈良屋、大阪屋、古久長、そして草津ホテルの中から選択いたしました。１９１３(大正２)年建築のこの旅館は今、昨年からのリニューアルが続いており、古色と現代性が調和した空間を目指しているような気がいたしました。大浴場や露天風呂、レストラン、メニューにもそんな雰囲気が漂っていました。レストランスタッフは外国人の方々でしたが、よく接遇教育されており好感が持てました。会席のセオリーではややどうかなと感じる場面もありましたが、withコロナで変化した旅館オペレーションの一環と思えば、それもありかなと感じました。だだ朝食のメニューには、もう一工夫、定番のメニューを加えたらいかがでしょうか。また、アメニティでは歯ブラシのクォリティを少し上げた方が連泊者にとっては心地良いものとなるかもしれません。
草津全体の取組としては、湯畑を中心とするエリアから地蔵湯源泉地区を含む質感の高い歩道が整備されて、足湯とともに面白い回遊と界隈性を感じさせる仕掛けが用意されています。坂道、石段、細い路地、ふと現れる板塀、公衆浴場、デザイナーズホテルや店舗、時に目につく廃業した古い旅館もこうしたまちづくりの中で、ブティックホテルとして再生させる、ワーケーションの拠点にしていく等々の方向性もあるような気がして、１０年後の草津が楽しみです。
全体的には満足できる滞在となりました。御礼申し上げます。

評価

• 総合4
• サービス4
• 立地5
• 部屋4
• 設備・アメニティ3
• 風呂4
• 食事4

旅行の目的

レジャー

同伴者

家族

宿泊年月

2021年09月