高齢の母親、重荷にならず外出できるであろう最後の年女としての誕生祝のため貴賓室を利用。
足がむくみがちだというので、エステの該当コースを予約。高齢女性だと、エステ利用の経験がほとんどない場合が多く、指圧と混同し痛く揉まれると思いがちだけれど、整形外科に掛かってる方なら経験のある、理学療法に近いソフトタッチにオイル等を使用した施術と話せば、最初は躊躇していても施術後は、能「卒塔婆小町」の心地で満足して帰ってくると思う。エステは若者だけの物ではない。ゴルフかクラブ通いを、１回休めばお釣りがくる程度の金額ですむ。もっともこの宿に泊まる人にとり金額はさして問題ないか。
事前に誕生祝をする旨連絡しておいたため、祝盃に鶴亀の箸置き、お造りも翼を広げた鶴の形の器で供された。美味求真だと、料理長自家製のからすみが最初に出され、油断をすると一切れでお銚子１本は余裕で消えるため、あとに続く品々を考慮し、適量に抑える節度が求められる。美しく盛りつけられた八寸で目と舌を楽しませ、お椀は普段見掛けることが難しいほどの大きな「あら」。出汁と身のうま味が混然一体となり夢心地になる。A５等級の飛騨牛のコンロ焼はポン酢をくぐらせ、さっと焼けば噛まなくともとろけてしまうほどの柔らかさ。食事は赤飯に伊勢海老の殻の味噌汁を出す心配りだった。朝食は、ぼっとしてると標準的な旅館飯だが、産地は極力地物で揃えられている。
１階の寿司屋の仕込みを含めて、すべてにこだわり抜いている旅館だけれど、それを客に意識させてプレッシャーを掛けないよう、田舎風の接客で客に安心感を持たせてくれる。

評価

• 総合5
• サービス5
• 立地5
• 部屋5
• 設備・アメニティ5
• 風呂5
• 食事5

旅行の目的

レジャー

同伴者

家族

宿泊年月

2022年03月