雪深い真冬に宿泊しました。夕食のとき、「これ、サービスだから」と猟師であるご主人がコップ酒を持ってきて、訥々と語ってくれる山の猟の話。しんしんと降る夜空の雪を見上げて浸かる、素朴な露天風呂。窓辺に置いたペットボトルが凍ってしまう部屋で、「寒い寒い」と言いながらお布団に入る幸せ。それがこの北秋田の山奥の秘湯、マタギの宿の魅力です。
モバイルの電波は通じません。宿は古く、部屋の中でも吐く息が白いほど寒いです。露天風呂は周囲の木々からの枝やら湯の花やらが浮いています。行った日は凍って水が出ませんでした。至れり尽くせりの快適な旅館とは違います。でも、それを上回る幸福感がここにはあります。それを理解できない人は、決して泊まってはいけません。

評価

• 総合5
• サービス3
• 立地5
• 部屋3
• 設備・アメニティ3
• 風呂5
• 食事4

旅行の目的

レジャー

同伴者

一人

宿泊年月

2019年02月