この度は、ふなやにお越し下さいまして誠にありがとうございます。
また、ご多忙中にも関わらず大変貴重なお言葉や過分な評価を頂戴いたしまして、恐縮の至りに存じます。
鮒屋旅館（ふなや）は、寛永年間から現在まで鮒田家が代々大切に受け継いでまいりました。嬉しいことに、お客様の中には、先祖代々ご家族の節目節目で、ふなやをご利用いただいている方も多くおられます。380余年もの間、皆様に支えられていることに心より感謝申し上げます。

明治中期に、100年以上先の道後の観光を見越して「道後温泉本館」の改築や「道後鉄道」開通に尽力したのが、初代道後湯之町町長「伊佐庭如矢」氏です。通常では考えられない程の巨額な投資と、情熱をかけた取り組みには、当時の鮒屋旅館(ふなや)の当主「鮒田市蔵」も深く関わり、全面的に支援したと伝えられております。そんな道後温泉本館も今年で改装120周年と言う節目の年を迎え、今では多くの観光客にお越しいただけているかけがえのない道後のシンボルとなっております。
私どもでは、背負いきれない程の歴史や格式ではございますが、次の世代に受け継げるように、先人達が残してくれた財産を守りながら、新しいことにも挑戦し、湧き出る湯の恩恵にも感謝して、お越しいただけた全てのお客様が再訪したくなるような街、そして老若男女に愛される旅館を目指して精進してまいりますので、末永くご愛顧賜りましたら幸いでございます。
再訪いただければとお願い申し上げ、またお会い出来ます日を心待ちにしております。
この度は、本当にありがとうございました。
道後温泉ふなや　稲田