この度は当館をご利用いただけましたこと、誠に有り難うございました。お言葉にございました通り、当館は高級旅館で実施されているサービスのうち、お客様からご理解とご協力をいただける範囲内で、サービスを省略させていただいております。その分、ご料金に反映し、年に何度か、お気軽にお越しいただける宿屋創りを目指しております。ただし、一年365日、いつでも均一料金でご宿泊を提供されているチェーン旅館と違い、マニュアルに縛られることなく、スタッフができる限りの努力で、高級旅館が実施しているサービスを取り入れていることも事実でございます。
その一つが、当館で実施しておりますお布団のサービスでございます。これはお客様の声に耳を傾けたスタッフのアイデアではじまったサービスです。温泉に浸かって部屋に戻ると、ついうたた寝をしたくなる、こんなとき、ホテルのようにベッドがあったら昼寝をたのしめるんだが・・・。そんなお言葉をお食事処で耳にしたスタッフから出たサービスのアイデアでした。但し、ご人数分準備してしまいますと、お客様の昼のあいだのスペースが狭くなってしまうご予約内容（一部屋あたりのご人数）もあるため、お寛ぎのスペースを確保できる範囲のお布団の組数を敷かせていただいております。
露天風呂も乳白色の湯であったらとのお言葉をお伺いいたしました。ご案内不足、お許しくださいませ。日光湯本の乳白色の温泉は、実は源泉は無色透明でございます。これが、空気に触れ、外気温と湿度に左右され、濁り湯、いわゆる乳白色の湯に変化いたします。露天風呂は源泉に近い状態（外気温や湿度）なので、透明感があり、乳白色というより、エメラルドグリーンに輝く湯になっております。内風呂は、室内にあることから湿度が高く、湯が自然と乳白色の濁り湯に変化いたします。私共も、湯の色の変化を毎日見ておりますと、まさに温泉＝大地は生きている、そんな思いを実感しております。
また、日光湯本にお出かけいただければ幸いに存じます。四季の天候に左右され、その色を変える「温泉」をお楽しみいただけたらと、お待ち申し上げております。