【良かった点】
①12時チェックアウト、朝食をブランチに変更可能など存分に寛いでもらおうというサービス精神が随所に感じられ素晴らしい。和モダン調でこまやかなセンスの光るコンセプトは、乳頭温泉の妙乃湯や黒川温泉のふじ屋を思い起こす。客室はローベッドとデッキテラス付き。そこから眺める雨に煙る山際の情景に癒された。中心地から離れているが、その分、鳥や虫の声、せせらぎを身近に感じられ、落ち着いた気分で過ごす事が出来た。持ち込み禁止との事だが、上流へ10分ほど歩いた所に21時までやっているコンビニがあった。浴衣・バスタオルも2組ずつ用意されており、緑茶の他に紅茶が４種類もあった。
②3つの露天風呂が予約無しで何度でも貸し切り出来る点。大浴場も含め全てのお風呂を試したが、特に月乃湯が気に入り夕・朝2回入った。お湯が軟らかく湯舎を囲む楓の緑木が綺麗だった。きっと紅葉の時期は見事なはず。
③クチコミ欄での要望に対する返答は素っ気無い印象を受けるが、実際のスタッフはマニュアルの奥の人柄としての温かみが接遇を通して伝わって来て、配慮も行き届いており抜群に感じが良い。緑茶バッグにティーカップのサイズが合わないと女の子に湯呑を頼んだら、気を利かせて急須とセットで持ってきてくれた。チェックアウト時の「柏屋カフェでの時間も楽しんで下さい」というさりげない声掛けも嬉しかった。柏屋カフェ（どことなく『わろく屋』に通じる雰囲気があった）のブランチでは特製カレーを注文したが、味もさることながら藤田さんという男性スタッフの気配り接客姿勢が素晴らしかった。老人性難聴と疎通困難があり何度も聞き返してくる利用者に丁寧に寄り添い対応していた。チェックアウトの数時間後、帰りの四万温泉号が宿の前を通りかかった際、バスの時間に合わせてスタッフが外に出て来てくれていて、総出で手を振って見送る光景には、乗り合わせた他の客も感嘆していた。今まで数百の宿に泊まったが、ここまでやる所は初めてだった。

【気になった点】
①テラス天井のテーブル上から雨漏り有り、雨の日は充分楽しめない。
②加湿器底に黄ばんだ水が溜まっておりだいぶ掃除していない感。口を付ける物と一体の棚に保管してあるが故に使用頻度の低い備品であっても客室清掃時毎回チェックして欲しい。

評価

• 総合5
• サービス5
• 立地5
• 部屋5
• 設備・アメニティ5
• 風呂5
• 食事5

旅行の目的

レジャー

同伴者

一人

宿泊年月

2012年07月