お宿に着くと早速歓迎してくださり、ロビーの月見を連想させる飾りや、テーブルの一つ一つに小花を飾る配慮に心が安らぎました。
部屋に案内してくださったベテランの仲居さんに幼少のころ家族で宿泊した話をすると、お宿の歴史とともに今回宿泊した部屋の改装に至るまでをさらりと説明していただけました。心和んだ時間です。

部屋からの眺望、そして加水とはいえ部屋付露天は最高です。
風呂はとても広く、和室と洋室のどちらからでも入れる動線も良かったですし、洗い場を含めスペースがゆったりしているので、湯疲れする前に眺望を楽しみながら檜の縁に腰掛けたり寝そべったり椅子に座ったりと自在でした。
部屋に飾ってある花も紅に合わせてか、彩り華やかでした。

夕食は、秋の収穫祭を意識させるような前菜に始まり、刺身をより新鮮に提供するべく試行錯誤の末に完成させたという氷のサプライズに、会話も弾みました。
鮑も新鮮で、海の食材は『これぞ、稲取』でやはり素晴らしいです。
クリームスープに味覚の流れを断たれ異色と感じてしまった以外はたいへん美味しくいただきました。

朝食は、やさしくきれいという印象です。夕食で提供された伊勢海老で出汁をとった味噌汁が特に美味しく良かったです。

接客、サービスは本当に細やかな心配りがなされていました。
食事を運んでくださる仲居さんは真摯な若い方で会話に幅がありました。
また、チェックアウト時には車の窓ガラスを皆さんで拭いてちゃんと綺麗にしていただけたのも嬉しく有り難いもてなしでした。

唯一、残念だったのは部屋のトイレの汚物入れにごみが残っていたらしい事です。掃除の際のごみなのか、前客のものなのかわかりませんが、これはより徹底された方がよいかと思います。
全体としてとても満足なお宿です、季節毎に楽しませていただきたいと感じました。

評価

• 総合5
• サービス5
• 立地5
• 部屋5
• 設備・アメニティ4
• 風呂5
• 食事5

旅行の目的

レジャー

同伴者

恋人

宿泊年月

2013年10月