先だっては、お暑い中にもかかわらず、ご遠方より鳥取こぜにやへお越しいただきまして、誠にありがとうございました。
当館の温泉の件につきまして、ご案内申し上げます。男性および女性それぞれの浴場・露天風呂はいずれも、加水も加温もいたしておりません。これらは基本的に年間通して、加水無しの自家源泉の天然温泉かけ流しのお湯でございます。
貸切風呂のみ、わずかに加水いたしております。鳥取温泉自体は比較的熱めの温泉ですので、特にこのような夏場は、当館も温泉を貯めて大型ファンで冷やして送湯をしておりますが、貸切風呂に関しましてのみ、浴槽も大きくないため、熱くならないよう湯量を減らしすぎますと対流が悪くなり、かけ流しの醍醐味が薄れますために、貸切風呂のみ若干ですが加水をしております。お客様にごまかしのないよう、目に見えるところで加水をしております。
一度、源泉をタンクに貯め、大型ファンで冷やした後、温泉温度の熱い・ぬるいは、熱めのこの源泉を、毎日、人間の手による湯量の調整だけで行っております。
当館の温泉事情はそのようなことでございます。
鉄分・塩分・硫黄分なども多い成分の濃い温泉にため、貯めすぎると酸化等の弊害も出る状況であり、いろいろと試行錯誤のすえ、今のような形態をとらせていただいております。ご満足いただけない結果となりましたことは、誠に申し訳ございませんでしたが、現状での最大限の努力をしておりますことは、何卒ご理解くださいませ。
また、浴槽の大きさや家族風呂の数は、自家源泉でまかなえる湯量に応じて造りましたので、貸切風呂の数を増やすことは、温泉を薄めて使用することが前提となりますため、難しいのが現状です。ご期待に副えぬことも多く、誠に申し訳ございませんが、当館を思っていろいろとご示唆・ご提案いただきましたことは、一同、とてもうれしくありがたく厚く御礼申し上げます。
このような街中の立地で、このような温泉旅館を続けてゆくことは、これから更なる努力や新しいスタイルにチャレンジすることも必要であり、p911rs様のご意見は、たいへん貴重なものでございました。
ハード面は古く簡素で、眺望もないような街中の小宿だからこそ、お客様皆様のお声に耳を傾け、真摯に受け止めながら、これからも精進いたします。
このたびは、貴重なご意見をいただきまして、誠にありがとうございました。